まず外的要因は、外から体内に侵入して悪さを起こす外邪、つまり花粉のアレルゲンのことです。
そして内的要因は、気虚という「気」の不足状態です。
気は役割によって種類があり、抵抗力を持ち外邪が侵入しないように体表をバリアする「衛気(えき)」という気があります。
この免疫力を整える「衛気」が不足すると外邪が身体に入り込みやすくなり、目のかゆみ、鼻水、くしゃみなどのアレルギー症状が現れます。
なお、体の上部や表面に出る目、鼻、喉などの症状の初期のものは、風邪(ふうじゃ)によって引き起こされるものと考えられています。
症状を緩和するには、風邪と熱邪を体表から発散させる必要があります。
また、体や粘膜を守る気を補うには、補気作用のある食べ物を食べながら、気を生成する働きがある脾(消化器系)と肺(呼吸器系)を養うことが大切です。
花粉症も、体の状態によって対策法が異なる場合があります。具体的に確かめたい場合は、お近くの漢方医や薬局にご相談ください。
対策とアドバイス
- 脂っこいもの、辛いもの、甘いものをなるべく控えましょう。
- 水分を摂りすぎないようにしましょう。
- タバコやお酒はなるべく控えましょう。
- 体力を温存するため、睡眠もしっかりとるようにしましょう。
- 上迎香、迎香、合谷、風池などのツボを押すのもおすすめです。
中医学的ポイント
おすすめの食材
- 辛涼解表:ごぼう、菊花、ミント、桑の葉、紫蘇、くず粉、たんぽぽ、金銀花、れんぎょう
監修医師
医師・黄田 正忠
医療法人社団忠恵会理事長、東洋医学未病対策研究会常任理事
中医師・和田 暁
高級中医薬膳伝授師、薬膳アカデミア創立者、世界中医薬学会連合会常務理事